2010年11月 Archive

　羽田の国際化が進む中で、成田空港会社や地元自治体、利権団体は「年間飛行回数30万回」のみならず、「飛行時間のさらなる延長」や「24時間運用」まで叫び始めています。
　一方、騒音直下の芝山町では、「芝山町で30万回に諸手をあげて賛成している人は誰もいない」と相川勝重町長が認めているほど、怒りが渦巻いています。
　内陸空港として、むりやり造った成田で飛行回数や飛行時間に制限があるのは当然です。空港会社や地元経済界がこれを踏み破るというなら、住民は闘うしかありません。
　本日（１１月２４日）支援連は、京成成田駅頭で「30万回化」や「24時間飛行」に反対する反対同盟のビラをまき、情宣活動をおこないました。これに先立つ１１月１０日に配布したビラを掲載しますのでご覧下さい。（ビラは こちら）

　１１月２６日、千葉地裁で市東さんの行政訴訟と農地法裁判がおこなわれます。

　行政訴訟は、小作地の「解約許可決定」を取り消させるために、市東さんが原告となって当時の堂本千葉県知事を訴えた裁判です。農地法裁判は、成田空港会社が市東さんに対して小作地の明け渡しを求めて起こした裁判です。
　前回、９月１０日の裁判は、裁判長が多見谷寿郎（としお）裁判長に交代することに伴う、更新意見陳述がおこなわれました。
　今回はこれまで弁論に踏まえて、さらに畑の位置特定の誤りや農地法違反の問題が焦点になります。
　多くの皆さんが結集されますよう、お願いします。

●市東さん行政訴訟第１２回口頭弁論
　【日時】１１月２６日（金）午前１０時３０分
　【法廷】千葉地裁６０１号法廷

●市東さん農地法裁判第７回口頭弁論
　【日時】１１月２６日（金）午前１１時１０分
　【法廷】千葉地裁６０１号法廷

傍聴券抽選のため午前９時３０分までに集合して下さい。

　１１月１４日、横浜で開かれていたアジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）で、菅直人首相はあらためてＴＰＰ（環太平洋経済連携協定）の推進を表明しました。
反対同盟は、日本農業を壊滅させ、労働者にさらなる犠牲を迫るＴＰＰに断固反対します。以下、声明を掲載します。（ＰＤＦ版は こちら　　写真は１４日開かれたＡＰＥＣ粉砕集会で声明を読み上げる宮本麻子さん）

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〔声明〕

ＴＰＰ絶対反対！
労働者と農民は「国益」と闘い、戦争への道を阻止しよう

　全国で農民の怒りが爆発している。農業と関連産業への打撃７兆９０００億円！　失業者３４０万人！　日本農業を壊滅させるＴＰＰ（環太平洋戦略的経済連携協定）に、民主党・菅内閣は参加の意向を表明した。農民と労働者の逆鱗に触れて判断を先送りしたが、その方向は明白だ。
　弊害は農業ばかりではない。すべての物品関税を撤廃するＴＰＰは、競争を加速し、労働者にさらなる犠牲を迫るのだ。
　前原外相は「ＧＤＰ１・５％の第１次産業が、９８・５％を犠牲にしている」と絶叫し、農林漁業者と他産業労働者との分断を煽っている。菅内閣は、公約した食料自給率との矛盾すらまともに検証せず、危機と混迷を深めながら、かつて歩んだブロック化と戦争に向かって暴走している。
　新自由主義による規制緩和と民営化は、首切りと賃下げ、非正規雇用による格差社会をうみ出した。それは農業において激しく進行し、前川レポートと食管制廃止、農基法改悪を節目に耕作放棄地を激増させた。国の農政が、農業をつぶし、農地から農民を追い出してきた。
　その結果が農地法の改悪であり、農地と農民の権利を守るはずの農地法で農地を取り上げる市東孝雄さんへの攻撃だ。
三里塚は国策＝空港建設と身体を張って闘ってきた。いま、闘う人々に「国策」「国益」との対決が問われている。「国益」を掲げて農民から農地を奪い、「国益」を掲げて労働者の首を切り、「国益」を掲げて釣魚台を略奪し、「国益」を掲げて辺野古に基地を強制する。だが「国益」は財界と資本のためであって人々のためのものではない。「絶対反対」「実力阻止」こそが、われわれのスローガンである。改憲と戦争への道を断固拒否する。
　いまこそ労働者・農民は連帯しよう。Ｇ２０と闘う韓国や世界の人民と連帯し、ＡＰＥＣ粉砕！　全人民の先頭で闘おう！
　２０１０年１１月１４日

三里塚芝山連合空港反対同盟

　団結街道廃道取消訴訟の第１回弁論が１１月１６日（火）１１時から千葉地裁でおこなわれます。反対同盟は、市東さんの裁判と並ぶ重要な裁判として位置づけ、全力を挙げて闘います。多くの皆さんの結集を訴えます。

　成田市が空港会社と結託して３月に市道からはずし、５月に空港会社へ売り渡したことは、絶対に許せない暴挙です。市道からはずしたからといって、道路でなくしていいというものではありません。
　団結街道は、市東孝雄さんが祖父・市太郎さんの代から約１００年間、毎日使い続けてきた道路です。市東さん自身、毎日農作業や生活のために使ってきた必要不可欠な道路です。それを成田市は、市東さんはじめとする利害関係者の同意もなしに廃道にしたのです。これは、あからさまな営農妨害・生活破壊です。
　それだけではありません。団結街道は十余三・取香といった地域を結ぶ幹線道路で、一般車両が1日に約１５０台往来する道路です。このような道路の閉鎖は道路法にも反しています。
　また団結街道の閉鎖は、天神峰現闘本部をめぐる裁判が継続中であるにもかかわらず、反対同盟が現闘本部に行き来するルートを閉ざしてしまう違法なものです。あからさまな破壊・撤去に向けた攻撃です。
　すでに通行妨害禁止等仮処分申立が千葉地裁で行われています。その中で、市東さんに対する農業妨害の実態を映像を通して明らかにするなど、道路閉鎖を告発し、ただちに妨害物を撤去せよという闘いを開始しています。その上で、市東さんの不当逮捕も含め、団結街道廃道の不当性を明らかにする重要な裁判のその第１回弁論です。
　第３誘導路建設阻止の現地実力闘争とともに、１１月５日の天神峰現闘本部裁判控訴審における早期結審粉砕の勝利を引き継いで闘いましょう。

―１２５名の結集で高裁包囲デモ・傍聴闘争を闘いぬく